バリでもっとも美しいお寺 タマン・アユン寺院
水利システムにかかわる文化的景観として、バトゥール胡(キンタマーニ高原)やウルン・ダヌ・バトゥール寺院などと併せて世界遺産に登録されているタマン・アユン寺院。
タマンは「庭園」、アユンは「美しい」を表し「美しい庭」という意味で、その名のとおりバリ島でもっとも美しい寺院といわれています。
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センス溢れるメングウィ王朝
タマン・アユン寺院は1634年に当時バリ島で最大勢力を誇っていたメングウィ王朝の国家寺院として建立された寺院です。
王家の魂を祀るお墓としての役割も持っていて、その規模はバリ・ヒンドゥー教の総本山であるブサキ寺院に次ぐ2番目の敷地面積だとか。
メングウィ王朝はタマン・アユン寺院のほかにも、ウルン・ダヌ・ブラタン寺院という湖上の美しい寺院も建立しています。きっと美的センスに溢れた王朝だったのかのかもしれませんね。美しいという意味の「アユン」はメングウィ王朝の歴代の王が名乗った名前でもあるそうですよ。
メルが最も多い寺院
バリの霊峰アグン山を模しているといわれるメル(多重塔)。堀に囲まれた本殿にはタマン・アユン寺院を強く象徴付ける10基のメルがあり、そのうち9基は一列に連なり山を表現しているかのような並びとなっています。
メルの配列に連続性があるため「庭が美しい寺院」というよりは「メルが美しい寺院」という印象を持つ方も多いかもしれません。実際に単独の寺院としては最もメルの数が多いのだとか。
3層、5層、7層、9層と順番に並び一番高いメルは11層。メルの階層はこのように奇数なのですが、一番先頭のメルはタマン・アユン寺院にのみあるといわれる珍しい2層となっています。
観光客は本殿に立ち入ることはできず堀の周りにぐるりと巡らされた遊歩道からメルを眺めることになります。規模の大きい寺院ですが、メルのある本殿だけであれば20分程度で十分見てまわることができます。
闘鶏(タジェン)場
闘鶏(タジェン)は宗教行事を執りおこなう際に神へ生贄を捧げる神聖な儀式として開催されます。賭博が禁じられているインドネシアですが闘鶏だけは唯一許されているのだそう。
この闘鶏場も普段はやけにリアルな人形が置かれていますが、宗教行事がある時には今でも闘鶏がおこなわれ熱気に包まれるそうです。
タマン・アユン寺院の行き方
車でウブドから30分、クタから1時間。拝観料は大人20,000ルピア。営業時間は8:00〜18:00。ニュピなどの行事がある場合は休業となります。
タマン・アユン寺院はウブドから夕日で有名なタナロット寺院に向かう途中にあります。そのためタマン・アユン寺院を見学したあとタナロット寺院に向かうコースにすると効率よく回ることができます。
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