バンコク3大寺院ワット・プラ・ケオとタイ王国の王宮
タイといえば王国。
その王国の国王のお住まいが真っ白な城壁に囲まれた王宮です。といっても初代国王ラーマ1世から8世までの話。現在の国王はお住まいではなく、王宮は儀式や祭典などの行事を執り行うシンボル的な役割を果たしています。
王宮の敷地内にはバンコクのガイドブックには必ず取り上げられる有名な3大寺院のひとつ、ワット・プラ・ケオや宮殿群が建ち並んでいます。
ワット・プラ・ケオ
あまりにも特徴的な3つの異なる様式の建物。これらをワット・プラ・ケオと思ってしまいがちですが、隣接する本堂や周辺の建物を含めワット・プラ・ケオと呼びます。正式名称はワット・プラシーラッタナサーサダーラーム(วัดพระศรีรัตนศาสดาราม)でまるで呪文のよう。
エメラルド仏寺院本堂は1784年にラーマ1世によって建立さたタイ最高格式の寺院で、タイ王国の本尊として最も尊いとされるエメラルド仏(プラ・ケオ)が鎮座しています。
伝説によればインドラ神の手によって生み出されたとされ、1434年にチェンライの仏塔で発見されました。その後ラオスを経てエメラルド寺院の建立と同時に守護神として安置されました。
緑色の翡翠(ヒスイ)で彫られたエメラルド仏は高さ66cm、幅48cmと意外なほど小さい。タイ国王の手によって年に3回(暑季、雨季、乾季)お衣を纏い衣替えをされます。
本堂内に入りエメラルド仏を見ることができますが撮影禁止なので注意しましょう。
ワット・プラ・ケオの回廊にはタイの古典文学であるラーマキエン物語が178枚描かれています。
ラーマキエンはインドのラーマナヤをタイ語に訳したもので、日本人なら桃太郎を誰もが知っているようにタイ人なら誰でも知っているほどポピュラーな物語。アユタヤ国とランカー国との戦争の話です。
長い長い物語ですが簡単にまとめると、
アユタヤ国のラーマ王子には美しい妃シータがいた。ある日シータは鬼の国のトッサカンに連れ去られてしまう。
実はシータはトッサカンの娘で、生まれてすぐに災いをもたらすと鉢に入れられ川に捨てられしまう。そうとは知らないトッサカン。ラーマ王子は猿の国の力を借りて鬼の国からシータを救い出しに行く。
どこかで似たような話を聞いたことがありませんか?そう、この物語が桃太郎の起源ではないかとされています。そういえば天空の城ラピュタのヒロインもシータでしたね?
王宮内と宮殿
王宮内で目を引くのはチャックリー・マハー・プラーサート宮殿。白亜の大宮殿で上部はタイ様式、下部はヨーロッパ様式の折衷建築です。
ラーマ5世(チュラーロンコーン大王)によって建てられ1882年に完成しました。現在は迎賓館として使用されています。
宮殿群の前には真っ白な制服に身を包んだ王宮衛兵が警護をしています。直立不動の兵士達は微動だにせず、観光客に取り囲まれ写真を取られてもても表情も変えず微動だにしません。
王宮内では王宮衛兵の交代式が1日3回行われます。運が良ければ凛々しい儀式に遭遇できるかもしれませんよ。
ワットプラケオの行き方
ワット・プラケオはBTSやMRTの駅から離れていて意外と行きにくい場所にあります。最寄りの駅はBTSナショナルスタジアム駅かMRTファラポーン駅ですがいずれもタクシーが必要な距離。
そこでおすすめなのがチャオプラヤー川から船で行く行き方です。3大寺院も効率的にまわれますので水都を楽しみながら観光してみてはいかがでしょうか。