香港ナンバー1のパワースポット心経簡林(ハートスートラ)
風水をなによりも重視する香港。その香港において風水的にもっとも「気」の流れが良いとされるランタオ島。その山間にある心経簡林(ハートスートラ)は香港の中でもナンバー1と言われるパワースポットです。
それぞれに般若心経の1節が書かれた高さ10mほどの木柱が全部で38本立っており、無限大を意味する「∞」の形に並べられています。
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心経簡林(ハートスートラ)
ロープウェイの昂坪駅に到着すると昂坪市集(ゴンピンビレッジ)が広がっています。カフェや土産物屋などが立ち並び門前町のような雰囲気です。
誘惑は多いですがここは通り抜け、天壇大仏の方向を目指して歩いて行きます。ロープウェイから遠く見えていた天壇大佛で、高さは約34mで屋外大仏としては世界最大規模を誇るそうです。
登ってみたい気もしますが目的の心経簡林はさらにこの先。大仏を右手に見ながらさらに先へ進みます。人が多いのはこの辺りまでで、この先はひと気が少なくなります。
心経簡林の入口に近づくと人もまばらで急にさびしい雰囲気になります。道はある程度整備されていますが街灯はないので明るい内に帰ってこれるようにしてください。
森林浴を楽しみながら道なりに15分ほど歩いて行きます。すれ違う人もまばら。緑豊かな道中は静かで澄んだ空気がとても気持ちいいです。それにしてもここが高層ビルがひしめき合う同じ香港とは思えません・・・。
着きました。ここがもっとも「気」の流れがよい場所。木柱の手前には岩があり座ることができます。腰を掛けて心地よい風とともに流れ込んでる「気」を感じながら瞑想に耽ってみましょう。山の裾野から身体に「気」が流れこんでくるかのようです。
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般若心経ってどういうもの?
せっかく心経簡林に行くのですから般若心経のことを少し覚えていきましょう。意味をわかっていればよりパワーをもらえると思います。
仏教の教えを262文字に要約
般若心経は仏教のエッセンスを抽出して262文字にぎゅーっと凝縮した濃厚なお経です。
般若とは智慧のことで正しく物事を判断する力という意味。つまり般若心経は智慧のお経ということになり、262文字に人生の悩みや苦しみから解き放たれる智慧が詰まっています。
インド生まれ三蔵法師育ち
西遊記で有名なあの三蔵法師です。悟空たちをお供にして天竺(インド)にお経を取りにいくお話でしたよね。三蔵法師は実在した人物でインドからちゃんとお経を持ち帰っています。
仏教はインドで生まれたので、お経もサンスクリット語というインドの古い言葉で書かれいます。三蔵法師は持ち帰ったこのお経を翻訳し私たちが現在読んでいる形にしました。
当て字というものがありますが、サンスクリット語の音の響きをそのまま漢字に当て訳しており、これがまた見事にその意味をなぞっているのです。
我思う、故に我あり
「我思う、故に我あり」は哲学者デカルトの言葉で、「私という存在を考えること自体が私が存在することの証明だ」という考えです。
これを仏教では「色」「受」「想」「行」「識」で構成された五蘊(ごうん)というそうです。「色」は肉体、残りの4つ「受」「想」「行」「識」は心の働きを表しています。
我などない!
そして般若心経は五蘊(ごうん)などない!つまり「空」だと言っています。え?まさかの全否定。
例えば今あなたが手にしている「スマホ」があります。私たちはそれが「スマホ」だと思います。では昔の人が見たならどうでしょう。固くて薄くて色のついた板のような何かです。「スマホ」は私たちの経験や知識、すなわち概念に基づき認識しているもので実態はないのです。
私たちは概念にとらわれながら世界を見て生活しています。他人の決めた概念に従い思い込みで判断をしてしまいます。「空」はこれらのあらゆる概念から解放してくれる教えなのです。
心が楽になる呪文
般若心経の262文字をさらに簡単に考えてみると「あらゆる思い込みを捨て、力を抜いて生きていれば心は楽になるよ」ということを説いています。
般若心経はお経であり呪文でもあります。般若心経の書かれた38本の木柱を眺め、「空」を体現するかのように頭をからっぽにしてみましょう。心から湧き出るパワーと外からもらうパワーで、よりいっそう心がリフレッシュされるかもしれませんね。
心経簡林(ハートスートラ)への行き方
心経簡林(ハートスートラ)へはランタオ島の東涌から昴坪360(Ngong Ping 360)というロープウェイに乗って行きます。
昴坪360の乗り場はMTR東涌站(Tung Chung Station)のB出口を出て徒歩5分ほど。出口からは案内が多く出ているので迷うことはないと思います。
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